こちらのページでは、側弯症の概要、原因、主な治療法などについて解説しております。

一般的に側弯症の治療方針(施術)は、手術、コルセットなどの器具で固定するマッサージや体操と言われております。

これらの施術ついてご説明していきます。

側弯症に関しましては、YouTubeでも解説しております。是非ご覧くださいませ。

手術について

曲がってしまった背骨に対して矯正的にインプラントを背骨に埋め込みます。

最近ではチタンがよく用いられ背中のほぼ真ん中を切開し背骨の後ろ側を固定します。

前方から切開する場合もあり、その場合は胸や腹部など横側から切開するようになります。

この方法では、やはり傷口ができ後方では背中の真ん中に残り、前方では胸あたりの横から脇腹まで斜めなイメージで傷が残ります。

このように側弯症の手術はかなり大規模なものとなり身体にかかる負担は大きくなります。

背骨そのものを固定するため見た目のバランスは改善することがほとんどですが

成人の方でも、身体に大きな負担になりますので子供の場合は更に負担を強いられてしまいます。

入院日数も約2〜3ヶ月は要すると同時にリハビリも行う必要がありますので、手術しておしまいではなく、その後もお身体と向き合っていく必要があります。

コルセットなど器具での固定について

側弯症のコルセットには様々な種類があり、あまり極端に目立たないものを求める方が多くいます。

普段の服装の際に目立たないもの、スポーツをした時でも影響なく身体を動かせるものが多く求められますが、その分どうしても緩くなってしまうこともあり固定不十分の場合もあります。

専門医と相談して身体に適切であるか確認する事が重要です。

また固定については重度の側弯症の場合、効果があまり期待されない事が多いです。

変形のレベルでは、軽度から中度であれば有効ですがそれ以上のレベルになると改善は難しいとされています。

コルセットに頼りすぎると本来の動きができない分、他の関節へ負担になったり筋力の低下が起きてしまいます。

これらの事をしっかりと理解した上でコルセットを使用していく事が大切です。

また、コルセットは思春期の身長が伸びている頃に処方されますので身長の伸びが止まった方においては処方されないことがあります。

マッサージや体操について

変形している背骨の周りの筋肉は固くなり、だるさや痛みのきっかけになっています。

マッサージでは、一時的にその筋肉をほぐし楽になったり、すっきりした感覚が生まれます。

しかし、筋肉の緊張は症状のきっかけであり原因ではありません。

原因は変形している骨そのものとなります。

骨が変形する事により周りの筋肉が固くなり症状が出現していきます。

結果的に一般的なマッサージでは、骨の変形へアプローチして施術する事はできないので根本的解決になりません。

カイロプラクティックという骨格矯正方法もありますが、アメリカを中心に海外では治療法の一つとして選択されますが日本では推奨されていません。
また、当院でも強い力で骨格を矯正するような治療法は行っておりません。なぜならば、刺激が強すぎると反対に痛みを誘発したり、体を固めてしまったりする恐れがあるからです。

体操療法については医療機関においても指導を受けることができると思います。ただし、「側弯症だからこの体操」というようなマニュアルのようなものは存在しないと当院では考えております。

側弯症と言ってもその方によって変形や歪みの強さには個人差があります。また、歪んだままの状態で筋肉をつけようとすると、筋肉もバランスが悪いつき方をしてしまうので見栄えや姿勢にも当然ながら影響します。たくさんの種類を何十分も何時間もかけて行う方法もあるようですが、その方のお体に見合った体操方法をなるべく少ない手数でお伝えするように当院では心掛けております。

症状についての説明 

特発性側弯症
これは側弯症の80%を占め思春期頃の若者、特に女子に多く発症します。その原因は不明です。

■先天性側弯症(骨障害性側弯症)
生まれつき背骨が変形してしまい起こる側弯症です。


神経系筋原性による側弯症
脳性麻痺、小児期受傷の骨髄麻痺、筋ジストロフィーなど神経や筋肉の病気に起因する側弯症で、別名「麻痺性側弯症」と言います。側弯症の進行とともに、バランス障害も進行し、車椅子生活にも障害をきたすようになります。この側弯症は成長期以前の異常により起こる背骨の変形なので、子供の病気として認識されています。


■その他の疾患に付随して発症する側弯症
外傷性側弯症、脊髄の腫瘍による側弯症、結合組織の異常(マルファン症候群)による側弯症、脊椎筋肉萎縮による側弯症


■遺伝性側弯症
家族で側弯症の方がいる場合、側弯症の発症率が高くなります。

年齢による分類

■乳幼児期側弯症
3歳以下の幼児に発症するまれな側弯症です。


■学童期側弯症
3歳から9歳の学童に発症する側弯症です。その約60%は治療をしないと進行するといわれています。


■思春期側弯症
10歳から18歳にかけて発症する側弯症で、女子に多く発症します。この分類の中で最も多いもので、原因による分類における「特発性側弯症」になります。

■成人期側弯症
骨が成熟したころに発症する側弯症です。その多くは思春期側弯症を発症しながらも気づかなかったものですが、成人になってから出現するものは変性側弯症といわれます。

■老人性側弯症(変性側弯症)
加齢による骨粗鬆症による骨の弱体化が原因の側弯症です。 近年、増えているタイプの側弯症です。


このように側弯症には様々なタイプに分けられます。その原因は多岐に渡りますが、側弯を生じてしまう原因は必ず存在します。その原因を突き止めれば進行を防いだり、姿勢をよくすることは十分に可能です。

ただし、基礎疾患をお持ちの方の場合はその疾患の症状をコントロールしていかなければ中々改善に至ることは難しいです。

側弯症の症状

①姿勢の歪み
側弯症はC字型、S字型に背骨が弯曲してしまいます。弯曲に伴い背骨のねじれが出現すると肋骨と筋肉の緊張によって体の表面にコブのような盛り上がりが生じます。
また、左右で骨盤や肩の位置がズレていたり、背中が極端に丸くなってしまう円背も出現します。

②痛み・痺れ
多くは背中や腰に痛みが生じやすくなります。筋肉が異常に緊張してしまう為、同じ姿勢を保っていると痛みが出現したり、神経ごとトラブルを起こすと神経痛や痺れを引き出してしまうこともあります。授業中や仕事中など座っていなければならない状況の際に支障が出やすいことがほとんどです。
放っておくとあちこち痛みが出始めて日常生活動作に支障をきたしてきてしまいます。

③内臓の不調
食事後の気持ち悪さ、胸焼け、お腹の圧迫感、呼吸のしにくさ、便秘など側弯症によって内臓が圧迫されることで内科的な症状が生じる場合もあります。

原因

①普段の姿勢
側弯症の主な原因は無意識に取っている姿勢によって生じることがあります。

寝ながらスマホやパソコンを使っている、体にあっていない椅子や机を使っている、片側の腕や脚を使う癖、普段履いている靴が足にあっていないなどが主な原因となります。

②痛みを抱えている
腰椎椎間板ヘルニアや怪我、スポーツなどによって生じた関節痛や筋肉痛などで痛みをかばっていると側弯症を誘発することがあります。この場合、痛みを改善させないと中々解決に至りません。

③骨密度の低下
40代以降の女性の場合、徐々に骨密度が低下する場合があります。骨密度の低下は具体的な自覚症状はありませんが、「身長が年々下がってきている」「背骨が丸くなってきた気がする」と言った感覚は骨密度の低下を示す可能性があります。
骨がスカスカになってしまうことで骨格が重力に耐えられず、背骨が側弯してしまうことがあります。

④筋力低下
20代まではヒトは自然と筋力が備わっていきますが、ピークを過ぎると徐々に筋力は低下してしまいます。一定のラインまで低下すると重力や普段の動作に骨格が支えきれなくなってしまいます。
骨格が支えきれないと、背骨を中心に歪みだし、側弯症を作り出してしまう原因となります。

疾患に付随して生じるものは除き、これらの原因によって側弯症が誘発された場合、早期発見して対処すれば改善は期待できますが、何年もそれで過ごしていると改善するのも徐々に難しくなります。

当院での改善法

施術

当院での改善方法は歪んでしまった骨格を整えていく方法です。

わかりやすくお伝えすると、側弯症で曲がったり、ねじれている骨を徐々に本来の位置にソフトに戻していくのです。

ヒトは骨格の上に筋肉が乗っかるような構造をしています。筋肉が固まって痛みを出している方や体に盛り上がりが生じている方はおりますが、その筋肉だけ解していても土台の骨格の位置が悪いと仮に解れたとしてもまた戻ってしまいます。

日常的に作られた側弯も原因不明といわれる側弯も、骨格そのものにアプローチしていけば改善していきます。

具体的にどのように、骨格を改善していくかというと骨格が歪んでいくメカニズムをご理解頂ければと思います。

骨格の歪みは、末端から中央へ連鎖し変形していきます。

側弯症は背骨だけが曲がっているように思いますが、実は背骨だけでなく肋骨や骨盤など周りの骨格も歪んでいきます。

特に足先の歪みから始まり、側弯部分の体幹である中央に向け膝・股関節、そして骨盤・背骨へと歪んでいきます。

側弯症を根本的に解決する為には、単に曲がっている背骨のみを整えるのでなく、そこに関連したメカニズムに沿って身体を整えていく事で根本的に改善でき再発しない身体を作り上げる事ができます。

また、原因が追求できれば「戻らない」ようにストレッチや運動方法についてお伝えしますので、日常生活から再発しないようにできます。

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